リトバスアニメ~EX~佳奈多編 2話(8話) 感想(転載)

 昨日の続き。
 

「触るな、それ以上私に近づくな」(意味深リピート)

 いや、ここから始まるもんでね。
 
 
「やけどだけじゃないらしいよ」
「もしかして虐待って奴ですか?」
 ほんと、葉留佳の父親漏洩事件といい、誰が漏らしてるんでしょうねえ。いや、今回は周りに生徒いっぱい集まってたんだし、やけど自体は広まってもおかしくないんだけど。虐待の件とか、葉留佳や唯湖ですら知らなかった話なんだし。知ってたのはクドだけ。…あれ?
 

 そして佳奈多は強制結婚の運びに。アフリカやインド、イスラム圏などではまだ強制結婚の悪習が根強く残っているそうですが、日本ではどうなんでしょうね。先進国の仮面をかぶった野蛮人の国だしなあ。そういえば、ボコ・ハラムってあれどうなった。
 

「お姉ちゃん結婚するの!?」
 葉留佳が連呼するこのシーン。なんか、葉留佳が妹というより弟に見えた一瞬でした。いや、「お姉ちゃん結婚しちゃやだあ」みたいな甘えたシーンじゃないですけどね。

 そして回想シーン突入。ロリ佳奈多登場。佳奈多葉留佳役のすずきけいこさんは、今作で二役やってることで有名ですが、ロリ佳奈多とロリ葉留佳の演技が違うこと考えると、4役やってるとも言えるんですよねえ。収録がどうなってるのかは知らないけど。
 リトバス終わったらけいこさんはどうなるのですか? 同情ではありません、興味があるだけです。
 
 中学生佳奈多。ZEN佳奈多編よりは、少し成長した感じで描かれています。ZEN佳奈多だと中1ぐらいに見えるのに対し、こっちは中3ぐらい。
 えっと、これ原作だと跡継ぎに正式に決まった後の事件だから、中3で正解ということになるけど。でもアニメの方はこの後「まだ代表じゃない」という台詞が出てくるんだよなあ。どっちやねん。跡継ぎではあるけど未成年だから代表権はないとか、そういう話か? え、そこまで込み入った話なのかこれ。
 
 原作だと、当主に決まった途端反乱起こしだした佳奈多に手を焼いて、ある意味二木の連中も追い込まれて葉留佳監禁に及んだという雰囲気だったけど(なので、ほんとはお前が晶の娘なんじゃないかと叔父が吐き捨てる台詞があるのですね)。アニメでは全て二木の叔父の手のひらの上で転がされてるだけ、って感じだしなあ。
 まあ、原作の佳奈多はスーパーウーマン過ぎる、って意見もあるようだしな…。いや、だからこそ一匹狼のゆいちゃんが佳奈多には目をかけてるというのがあると思うんだけど…あ、アニメではこの辺もカットされてるんだっけか。

 
 四葉、佳奈多を失神させて担いで拉致。え、これもう完全に犯罪じゃんか…。いや既に二木の連中は脅迫・強要・傷害教唆、等その他諸々の犯罪を重ねているわけだし、このくらい今更、ってことなのか。あれ、そういえば「二木の連中」じゃなくて出てくるのはほぼ叔父一人だけだよね。三枝本家の側はいっぱいいるのに。

 そして最終局面。ドレス姿で待機する佳奈多。原作だと(恭介のセリフによると)二木の連中はこんなところでまだ佳奈多に手を出そうといていたようですが。さすがにそういうのは無しのようで。
 ところで、佳奈多のドレス、肩思い切り出てますね。昨年の夏、カードミッションでの水着シリーズで「佳奈多の肩が出てる!」とちょっとした騒ぎになって、別の絵師さんが「だっていたるの描いたドレス姿でそうなってるじゃない!」と怒ってらっしゃいましたが。うん、これ結局どういうことなんだろうね。古参の鍵っ子からすると、「いたるなんだししょうがないじゃん」で自動処理されちゃうんですけど。
 うん、ええとね。敢えて解釈を試みると、佳奈多からしたら絶対に出したくない肩を二木の連中によって無理矢理出させられている=あの状況の全てが佳奈多への陵辱、という事なのかな、と。
 というか、全年齢版クドわふで追加されたシーンだけど、佳奈多ってそもそも水着自体着ないんだよね絶対に。つまり、カードミッションのあれは、企画そのものに無理があると。
 

 恭介、謎の髭。リトルバスターズはヒゲ部になりました。すごいよ!恭介さん。ああ、理樹の恭介すごいって、そういう意味だったのね…。
 というかね。恭介が理樹と電話してるときに、鈴が何か言ってるじゃないですか。なんて言ってるのか聞き取れなくて、何度も何度もリピートしてようやく聞き取れた内容が
「ひげいいな」
 …もっと重要なセリフかと思ったのにorz
 
 挙げ句、佳奈多の身代わり役のくせにひげ付けてる鈴ちゃん。いやお前、佳奈多は妹コスプレはしても髭コスプレはしないぞ??

 まあ、髭はさておき。「鈴が佳奈多の代役」ってのは、ここ重要ですね。原作だとテキスト数行でさらっと流されちゃってるから、気づいてない人も多いようだけど。
 しかし、鈴の内面的なものだとか葉留佳の葛藤だとか、元々小毬がメインヒロインだった頃の設定云々というのもあるのでしょうが、やっぱり外見が似てないと代役としては無理あるよなあ。つまり、佳奈多と鈴は似てると。ううむ、やはり三枝家と棗家は親戚…なのか?
 
 
 ああ、そうそう。なんか美魚が溶接作業してるけどさ。装置を貼り付けるだけでいいんじゃなかったの? 電磁波で回路操作する類の。ていうか仮に電気配線組み替えるにしたって、溶接作業なんか必要ないぞ? と言うかそもそも美魚がそんなこと出来るのかよ。
 まあ、どうでもいい話だけどさ。
 
 
 ラストシーンは、全員集合。では無いですね。何故なら、あーちゃん先輩がいないから。何故いないのか。右端を見てみましょう。沙耶がいますね。半分いますね。つまりそういう事。沙耶の半分はあやで出来ている。
 …ブックレット見ると、当初案では沙耶がセンターになってたらしいですけどね。いやあ、さすがにこれはあり得ないっしょ。いろんな意味で。
 
 ブックレットと言えば、山下監督のインタビュー記事で「佐々美編と佳奈多編は一体」みたいな発言があるんですね。これどういう意味だろうと、初見段階ではよくわからなかったんですが。何度か見返していると、保健室で佳奈多が葉留佳にこんな事を言ってるんですね。
「あなたをここに連れてきて良かった」
 ??? 佳奈多が葉留佳を連れてきた? つまり、佳奈多を佐々美編のクロみたいな存在と捉えていると。そういう話なのかな? ううーん、リトバスメンバーでも無いのに保健室を不可侵領域にしてたり、佳奈多が世界構築において重要なポジションにいるのは、確かにそうなんだけどねえ。でもその解釈だと、じゃあ何で恭介と佳奈多の会話はカットされてるの? って話になるんだよなあ。部室裏の、「こんなときだけ頼むなんて、どうかしてる」って奴。
 
 「2話しかないから」つまりこういうことか。あーもう、ほんとなんで2話しかないの! ちゃんと説明してよ責任者出てこい。

 癪なので、「本来あるべき」佳奈多編でのシーン・セリフのうち、アニメでカットされたものをまとめてみました。
 (参考協力:Twitter上の佳奈多好きの同志諸君)

  1. お茶を窓から捨てる(小毬にかかる)
  2. お茶でも飲んでなさいよ暇そうにしながら以下略
  3. お手伝い中に佳奈多によこしまな劣情を抱く理樹()
  4. じーっ、ぼーっ、がーっ
  5. ハンバーガーの注文シーン
  6. ケチャップまみれ「死んでやるから」
  7. 理樹が告白するシーン
  8. ストレルカと遊ぶ佳奈多
  9. 腕ぺろぺろ
  10. 葉留佳BAD(佳奈多が理樹を…)

 うむ。やはり3話分必要であった。

 さて。無印リトバス発売から足かけ7年、長かった旅もいよいよ終わりです。いやだって、ラストでなんか特報! とか告知あるかなと思ったけど、特に何も無いし。まあ、クドわふアニメ化も、クド派の動きがなんか鈍いしねえ。
 佳奈多派(正確には佳理派)の身としては、佳奈多推しは今後も続けられても、それ以上のことまでは手が回らないっす。
 
 あ、佳奈多祭告知の為にGoogle先生に払った広告費は、¥9,853 (JPY) でした。
 これ見て佳奈多編買った人が2~3人いれば、費用対効果としては上出来だよね。
 
 あー、今回なんか、届くのが遅れるとかそういう話を結構目にするんだけど。発売日直前に予約した人が結構いて生産が追いつかなかったとか、もしかしてそういう話かなあ。2万行くかなあ()。
 
 
 
 
 最後に一言。理樹になって佳奈多に犯されたい人生だった。


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ぷらねたりあん・れびゅー(転記)

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ぷらねたりあん・れびゅー


 Planetarian発売からもうすぐ二ヶ月も経とうとしている今頃にレビューなんて時期はずしだとは思うのだが。何故か自分とこのメインPCにインストールができなくて、読むの自体が遅れてしまっていたのだ。



 まあそんなわけで、レビュー。



 触れ込み通り、SFである。SFというと最近はえらく幅が広く捉えられてしまっているようで、中にはAIRがSFだとか言い出す人までいる世の中だが。Planetarianはそういうのではなく、正当派のScience Fictionである。



 大まかな内容は、世界大戦後、核と細菌兵器によって汚染された世界で、旧文明の遺物を探し回ることを生業とする「屑屋」が、侵入した廃棄都市で、ロボットのプラネタリウム解説員「ゆめみ」と出会い、彼がそれまで見たことのない星空を見せられる・・・・というものである。

 悲愴的な世界観が示すように、重い内容を含んだストーリー展開である。



 SF、特に長編SFにおいてはテーマ性というのが非常に重要であり、それ故に時として内容が政治的な意味合いを帯びてしまうことすら少なくないものであるが。本作に於いても、そのテーマ性というものは十分に見ることが出来る。

 内容についての詳細な説明は省くが、ロボットと人間の関係、技術の発達と文明の行く末、そして星を見る・見せるということの意味。そういった比較的重いテーマに対して、作者涼元祐一氏なりの取り組みを込めていると言えるだろう。



 ただ一つ難を言えば、複数のテーマを一つの作品に詰め込んでしまっているためか、その訴えようとする事が見えにくいということが言える。

 特に主人公の「屑屋」の心理描写があまり多くないために、その行動に時として不可解なものを感じることもある。これは、ダウンロード販売故に容量に厳しい条件が付き、文章の内容として心理描写よりも情景描写を優先せざるを得なかったということもあるのだろう。とはいえ、それ故に読み手に書き手からのメッセージが伝わらないことがあれば、それは悲しいことである。



 また、細かいことであるが。ラストで「ゆめみ」が、バッテリー残量が殆ど無い状態で、ホログラム投影を行うシーンがあるのだが。ホログラム投影というのは大電力を消費するものであり、いつバッテリーが切れるかわからない状態でそんな行動を取るのは、ちょっと理不尽ではないかと感じた。

 SFだからといって必ずしも科学的考察が完璧である必要はないのだが。直前の戦闘シーンの描写が克明なだけに、違和感が大きく、残念だった。



 まあ、なんであるにせよ。決して悪い作品ではない。千円という価格も、ハードカバーの新刊を買うことを考えれば決して高いものではない。SFが好きな人になら、一読の価値はあるだろう。





 ところで、某葉鍵板で知ったのだが、“Planetarian”が、日本プラネタリウム協会のWebページで紹介されているようだ(ココ)。

 従来のゲーム作品とは一線を画すとは言え、Key作品が、学術関係者などにも知れ渡り、それが真っ当なWebページでの紹介を受けるようになる事自体、Keyというものが社会に受け入れられたことの一つの現れといえるのではないだろうか。






(blog1/21分より転載)



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