ELPOD~高槻~

「こんにちは、イヤラシい郁未。」
 彼女は、今日もそこに立っていた。
「今日はいったい、どんなイヤラシいことをお望みなのかしら。」
 私は何も言えなかった。肯定するのはためらわれた。かと言って否定することはできない。彼女は私、私にすら見えない心の奥まで知っている。そして彼女は言い放つ、私の頃の内を。
「そう。あなた、相変わらずとんでもないことを考えるのね。いいわ。望み通りにしてあげる。」
 そう言って彼女は消えた。代わりに、一人の男が目の前に現れた。
「ふん、A-12か。何の用だ?」
 高槻だった。
「さあ。あなたの好きなようにしてみなさい。」
 私の手には、いつの間にか棒が握られていた。私は高槻に歩み寄り、右足を振って股間を蹴り上げた。
「おぉっ、何をするA-12・・・」
 悶絶し、しゃがみこむ高槻。私はその背後に回って背中を蹴り飛ばし、ズボンの裾をつかんで尻を露出させた。
「汚い尻ね、触りたくないわ。自分の手で穴を広げなさい。」
「いやだぁっ、俺にも、一抹のプライドというものがぐはぁっ!」
 高槻は従わなかった。反抗したので、私は棒で高槻の尻を殴打し、制裁を加えた。
「ぐはぁっ、やめろぉっ、血が、血が内側に溜まってしまうっ」
「やめて欲しければ、さっさと言われたとおりにしなさい。」
 私は殴りながら冷たく言い放った。
「わかったぁっ、拡げるっ、自分の手で穴を拡げるから殴らないでくれぇっ」
 高槻は両手を後ろに伸ばし、指を少しだけ中に差し入れて、穴を開いた。棒を入れるにはまだ狭そうだったが、うまくいかなくて痛がるのは私ではない。私は手に持っていた棒を穴にあてがい、思い切り押し込んだ。
「ぐおおぉおっ、異物が、俺の肛門から挿入されているっ・・・!」
 高槻は喚いていた。私はかまわず、棒をぐりぐりと回しながら奥深く挿入していった。腸液が中からにじみ出て、堅くきつかった穴の中が、次第に動かしやすくなっていった。
「痛い、痛いぞぉっ、肛門は棒を入れる場所ではないからだぁっ! だが今の俺は、痛みと一緒に快感も感じてしまっている! 何故だ、何故快感を感じるのだっ!」
「そうかぁ! ひだが拡がるからだぁっ! ひだの隅に張り巡らされた交感神経が、俺の脳に快感を伝えているんだぁっ!」
「ならどうすればいい、俺はどうすればいいんだぁっ! そうだ、こうして盛りのついた鳥のように尻を突き出し振りながら、もっと刺激を与えてくれと請うしかないだろうっ!」
 高槻はやかましく叫びながら尻を振っていた。私はひたすら棒を動かしていた。回し、出し入れする作業にのめり込んでいた。頭の中に、彼女の声が聞こえてきた。
「そう、あなたは結局、そうやって男に快楽を与えてしまう。嫌な男を虐待して快楽を得たかったはずなのに。
そしてそれがわかっていても、やめることができない。止めれば痛みに気づいてしまうから。そうして心に傷がたまっていくの。心の奥のあたしが、痛い思いをするの・・・」
 声が遠ざかっていき、そして、映像も意識も遠ざかっていった。

「お疲れ様でした。」
 ELPODを出るとき、作業員から声がかけられた。
 いつものように、何があったのが全く記憶がない。それでも私は、無意識のうちに呟いていた。
「ホント、疲れたわ・・・」

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※執筆時期不明

 

20180618高槻

うおお…すごい。観測史上初めて、大阪府内で震度6が観測されている。
俺の乗る電車はどこへ行った!?
そぉかあ!地震で全部止まっているのかあぁっ!
JRも阪急も京阪も近鉄も阪神も止まるのかああぁっ!
新幹線も地下鉄もだっ。
抑制など効かないっ。
御堂筋線など復旧の目処すら立たないぞぉっ。
参ったあぁっ!俺は参ったあぁっ!
何故なら社畜過ぎるからだあぁっ!
帰りたくても東京の本社が出社しろというからだああぁっ!
東京のテレビは地震そっちのけでゴシップ番組を流している有様だっ。国会も自民党が一時休戦を拒否したっ。
インフラはどうなった!?
みろおぉっ!水道管が破裂したっ。
震源地はどこだっ? どこにあるっ! 
そぉかあ、高槻市にあるのかぁ! どうりでガスが止まるわけだあぁっ!
高槻市は枚方市の隣だぁあっ!
枚方はなんと読むっ!? 読んで見ろっ。
あほかああああぁぁぁぁっっっっっ!
枚方の読みはヒラカタだぁっ!
そんな麻生太郎みたいな誤読で俺が満足すると思ってるのかあぁっ!

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元ネタ:MooN. (1997年Tactics作品 シナリオ:麻枝准、久弥直樹) 高槻の台詞