二木島駅は三重県にある。奈多駅という駅も、福岡県の海の中道線にある。では、間を埋める「佳」という時のつく駅は無いか。
「駅メモ」という位置登録型ソシャゲがあって、荒野も1冊解説本を出しているのだが、それの機能の1つに全国の路線と駅を検索する機能がある。まあ、別に他にも駅名探索機能を提供しているアプリやWebサービスはあるのだが、今回使ったのがそれと言う事で。余談だが荒野は駅メモではほこね(ドシスコン姉)・レイカ(ツンデレ)・シーナ(ドS)がお気に入りである。
佳奈多の話に戻ろう。
検索したところ、以外にも佳の付く駅名は「佳景山」ただ1つであった。たった1文字なのだからもう少しあると思ったのだが、1駅だけだった。
ちなみに、バス停だと「佳例川」というバス停が鹿児島県国分市にあるようだ。いずれ、「佳例川~奈多路線バスの旅」というのでも、テレビ東京と提携してやってみたいものである。
今回はあくまで鉄道の駅にこだわったので、佳景山一択となる。テレビ東京の支援も無い。全額自費である。
佳景山駅は、宮城県石巻市にある石巻線の駅である。宮城県。遠い。新潟も遠かったが、距離的には石巻の方がもっと遠い。
元々は、9月前半のシーズンオフに青春18きっぷを使ってゆっくり行くつもりだったが、ちょっと家庭の事情があって盆期間中に家を出なくては行けなくなり、どうせ出るならばと急遽宿を取って石巻まで行く事にした。急だったので出来るだけ乗り換えなしで行こうと、往復とも太平洋フェリーの名古屋~仙台航路を使う事にした。幸い、予約は取れた。予約は。
この年、台風がなかなか上陸しないと言われていた中、台風5号が日本に接近していた。
8/7、以下の内容のメールが太平洋フェリー株式会社から届いた。
つきましては、払戻し手数料なしでご予約を取消処理いたします。
クレジットカードにてお支払い済みのお客様は、クレジットカードからの運賃の引き落としはございません。
マルチペイメント(コンビニ・ATM)にてお支払い済みのお客様は、以下URLより返金手続きをお済ませ下さい。
なお、復路予約もされておりキャンセルする場合は予約番号をご用意のうえ下記までご連絡ください。(復路予約をお客様ご自身にて取消し操作されますと手数料がかかります)
ご利用のお客様には大変ご迷惑をお掛けいたしますが、ご理解の程よろしくお願い申し上げます。
…。
宿もとったのに、どうやって石巻まで行けばいいのか。新幹線は高い。帰りの関係もあるので、18きっぷはあまり特では無い。
虎の子のANA優待券を使い、飛行機で行く事にした。フェリーよりはずっと高くつくが、新幹線を乗り継ぐよりは安くつく。…そういえば、去年ガタケに参加したときも、前日に急用が入って高速バスキャンセルして、ANA優待券で新潟入りりしたんだっけか。あと、最近金券ショップでANA優待券安く手に入るので、別に虎の子と言うほどでもない。
そういうわけで、予定より1日遅い(フェリーだと船中で1泊する為)8/10に、中部国際空港から仙台空港まで飛行機で飛んだ。昼に着く便を予約したのに、バスが渋滞で遅れた(しかも発車してからアナウンスしやがった)為、一本遅い便に乗る羽目になった。しかも、変更した便まで機材都合で出発が遅れた。
仙台空港着。仙台空港アクセス線という仙台駅直通の鉄道があるのだが、どうもJR線では無いらしい。しかもまさかのワンマン単線。
仙台駅で牛タン弁当を買って、石巻に着いたときにはもう夜だった。予定通りなら、石巻まで向かうその途中経路で佳景山駅に立ち寄る事も出来たのだが。
途中駅に、「高城町」という駅があったが、たぶん高城丈太郎とは関係ない。
その日の夕食は勿論牛タン弁当。紐を引っ張ると暖かくなるんですよ!? 凄くないですか!?
あと、牛タン弁当は佳奈多ではなく友利なので、友利と一緒に改めて写真を撮ったがどうにも色合いがおかしくなった。
翌日。佳景山駅を目指す。石巻線は本数が少ない為、時間をうまく調整しないと佳景山駅で2時間待たされてしまう。そこで、一旦仙台に出て、東北本線で北上して小牛田まで行き、そこから佳景山まで行く事にした。きっぷは、JR東日本の南東北フリーパスを使う事にした。
途中に「鹿島台」という駅があったが、自分の目的は鹿島では無く佳奈多だ。
13時過ぎに佳景山駅着。無人駅である。
周りに何も無い…と思っていたが、そこそこ民家や商店がある。Google MapにもYahoo地図にも載ってなかったが、数百m歩いたら、ファミリーマートもあった。
どうやら、7月に開店したばかりだったらしい。この日は暑かったので水分補給をしたかったので、助かった。贅沢を言えば「笹かまぼこ」が売っていれば良かったのだが、無かったので、沖縄パインアイスを買った。今回の目的は佳奈多であって佐々美ではないので、ここは仕方がない。
佳景山駅というのは、駅のすぐ南側(ファミリーマートの西側)にある「佳景山」が由来で、「風光明媚、佳景の山」という意味で、佳景山と言うらしい。「佳人って美人の事よね」というのは佳奈多の台詞にもありますネ。
とにかく、これにて石巻でのミッションは完了。
…と、これだけで帰ってはあまりにも勿体ないので、石巻線の終点の女川駅(※停止中の女川原発の最寄り駅)まで行ってみた。駅舎は真新しい温泉施設になっていた。勿論、男湯もちゃんとあった。
石巻には石ノ森章太郎記念館というのがあるようなので、翌日はそこに行ってみた。
ゴレンジャーアイスというのを食べてみた。
隣にあった国土交通省のプレハブ展示館にも寄ってみたら、何か薄い本をくれた。
大して時間もつぶせなかったので、歩いて宿まで帰る途中で、”工業港”なるタクシーを見かけた。
後で調べたら、本当にそういう名前のタクシー会社らしい。何でそんな名前なのかはよくわからない。そもそも石巻は漁港で海産物が名産で、工業港では無いのでは?
そんな事を考えつつ、ヨークベニマル(東北地方に多いイトーヨーカドー系列の食品スーパー)に寄った。福島といい、なんで東北はこんなにセブン&Iが強いのか。
ヨークベニマルでは、笹かまぼことササミカツと、三陸産わかめを購入した。この日の夕飯はこれ。
…と思ったが、わかめを塩抜きせずに味噌汁にブチ込んだ為、塩辛くて大変な事になった。しかも量が多すぎた。…おのれクドリャフカ、クドわふ叩きの時は反撃に協力してやったというのに。
お陰で笹かまぼこが異常においしく思えた。佐々美派とはもっと仲良くしとくべきだった。そうすればアニメEXで話数カット等という事態は防げただろうに…。
この後は、翌日に観光用の臨時快速に乗ったぐらいで、特筆すべき事は特にない。途中に鳴子温泉(ナルコオンセン)という駅名があったくらいで、これ以上は書く事は無い。
東京ではコミケ3日目の8/15、12時発の太平洋フェリー「きそ」に乗って、名古屋に帰った。
太平洋フェリーは思いの外快適だった。ラウンジが充実していてコンセントもあるしLTEの電波もだいたい届くので、仮に2等船室をとっていても、ラウンジでソファに座ってスマホいじってれば、十分快適である。
今回の佳奈多誕生日記念コピ本「こぴかな時々あー#」も、実は半分近くこの船内で書いた。(その割には、それ以降の執筆が進まず結局日程に余裕が無くなったのだが。)
佳景山紀行は、以上である。佳奈多の旅のはずなのに友利や佐々美が割り込んできた印象を受けるかもしれないが、まああまり気にしないで頂きたい。
次回は、いよいよ最終目的地「奈多駅」である。