露崎まひる&棗恭介生誕祭SS

 露崎まひるは激怒した。必ずやあの颯爽自在の棗恭介を屠らねばと心に決めた。
 まひるに棗鈴のことはわからぬ。まひるは病的なまでに世話好きの舞台俳優である。だが、あの猫の如き同級生神楽ひかりのことには愛城華恋以上に敏感であった。

 ひかりの身辺に異常を検知したまひるは棗恭介の家に忍び込んだ。彼の部屋を探っていると、神楽ひかりの写真が貼られたアルバムを見つけた。まひるは怒りと嫉妬で目が血走った。彼女はアルバムを引き裂き、写真を破り捨てた。
 その時、ドアが開いた。棗恭介が帰ってきたのだ。まひるは慌てて隠れたが、すぐに見つかってしまった。
「お前、何してるんだよ!」
 棗恭介はまひるを問い詰めた。
「あんたなんか大嫌い!棗鈴なんかもっと嫌い!ひかりちゃんが一番可愛い!」
 まひるは叫んだ。
「何を言っている。俺が好きなのは理樹だ。神楽ひかりなんて眼中にない」
 恭介は反論した。
「じゃあ、この写真は何!?」
 まひるはアルバムを突きつけた。そこには、猫を抱いた棗鈴と神楽ひかりが一緒に写った写真が大事に貼ってあった。
「ああ、それは、俺の妹だ」
「妹!? ひかりちゃんがあなたの妹だとでも言うつもりなの? ああ、この前ようやく、ひかりちゃんを自分の娘と言い張る変なおじさんを撲殺して山に捨ててきたばかりなのに。今度はひかりちゃんを妹だと言い張る輩が現れたの!?」
「お前は一体何を言っているんだ」
 激高するまひるに恭介は狼狽した。
「あのな。その写真は俺の妹がどこかで偶然知り合って友人になった女の子と一緒に撮ったものだ。妹は友人が少ない。外で友人を作ってくることなど、この10年来無かったことだ。俺は感動した。是非その子を兄にもきちんと紹介するようにと説得した。何故か最初は変態扱いされたが、しぶしぶ俺の所に連れてきた。飼い猫の一員に加えようと思うとか言い出すから、友人を飼い猫扱いするのはよくないと聡し、友情の証として2人で猫を抱いた写真を撮った。大事な妹の大切な思い出の品だから、丁寧に保管していた。そういう次第だ」
「そうなの……」
 まひるは興奮状態が少し落ち着き、自らの早とちりから余計な事を言ってしまったことを心の中で恥じていた。
「そうだ。ああ、連れてきた子の名は確かに、神楽ひかりと言ったな」
「ひかりちゃんに……私の知らない友達……」
 落胆するまひるを前に、恭介はどこか遠くを見るような目で語った。
「子供はいつか親の元を巣立つものさ……。鈴も、俺の手助けが無くても電車に乗ってブラックサンダーを買いにいけるまでに成長した。そう、その帰りにひかりちゃんに会ったのでこれは凄い偶然だと言っていたな。土産のちくわを俺に渡しながら」
「え? 土産? ちくわ? どこまで行ってたの?」
「豊橋」
「ええ……。じゃあまさか、電車って」
「当然新幹線だ。新幹線ひかり号だ。魔の静岡区間を乗り越えられるだけの精神力は、まだ鈴には無い」
「わざわざブラックサンダーを買いにひかり号で豊橋に行くって、それって成長したの?」
「成長したさ。少し前まで、自動券売機のある駅で駅員から離れた自動改札機しか通れなかった子だぞ」
「新幹線も自動改札で自動券売機で切符買えますけど」
「なにっ」
 恭介はしかめっ面になった。
「それにしても。ひかりちゃんもどこ行ってるの」
 まひるもしかめっ面で手を額にやった。
「まあそう言うな。子供の遠出は基本的には成長だ。喜ばしいことじゃないか」
「子供……では、無い、ん、ですけど」
「そうなのか? ひかりちゃんを見たとき、俺もこの子を娘にしたいと思ったぞ。だから、同類なのかと思ったんだが」
「今、なんと?」
「いや、だからお前と俺はひかりちゃんを娘にしたいと思ってしまった同類なのかと。ああさっき、同類のおじさんがいたとか言っていたな。いや待て、お前、そのおじさんをどうしたって?」
「やっぱりあなたも、そういう邪な目でひかりちゃんを見てるんだ……」
「いや、邪では無い。そう、これは人道上の観点から当然に沸き起こる本能だ。ヒューマニズムだ」
「そうやってわけわかんないこと言う……そういう人からひかりちゃんを守らないと」
 そう言ってまひるは、重量が100Kgはあろうかというメイス風のバトンを懐から取り出し、恭介に向けた。
「お掃除しなきゃ」
「ま、待て。掃除は間に合っている。こう見えても俺は家事の出来る男だ」
「自分を掃除出来てないでしょっ!」
 そう言ってまひるはバトンを振り上げた。

 恭介は外に逃げ出し、まひるはそれを追った。地は割れ、逃げ惑う恭介の悲鳴が街中に響き渡った。


 上記の文章の途中をいくつかchatGPTに書かせようとしたところ、どうあってもまひるが恭介に好意を持っている方向に持って行きたがるので、結局最後は全部自分で書いた。
 我々は、我々のための正しいAIを構築しなければならない。

 ※尚、AIが生成した文章を、fantiaの方にアップしている。興味があったら入会してご覧になっていただきたい。

恭介だって中須かすみくらいできますけど!

「みんなのアイドル、棗恭介だぜ。アツい展開が好きな優希せつ菜タイプと思われがちだが、実はカワイイ(西園美魚による注釈:理樹のこと)が大好きな、中須かすみタイプだ。悪巧みだってお手の物だ。その証拠に、俺も中須かすみも何だって出来る。そう、CHASEでも総理大臣でも国民1人あたり10万円の定額給付金でも、俺だってそれくらいできますけど!(参考:https://twitter.com/nakasu_kasu )
 相違点と言えば、中須かすみはシスコンでは無いな。姉妹はいないようだからこれは仕方がない。虹ヶ咲でシスコンというと、むしろ近江彼方だな。アイツは俺と仲間がいろいろ世話になった奴に似ている。故に侮れない。あまり逆らわないよう心がけている。ところで俺が好きな物は理樹とコッペパンだ。コッペパンはみんなにも分けてやろう。何安心しろ、コッペパンは真人の尻からいくらでも取り出せる。」
 
 ♪恭介の就職はまだどうなるかはわからないけど
、面白そうな未来が待っている♪

430文字
Twitterに投下しようかと思ったけど、書き出したら文字数が全然おさまらんかった。

#棗恭介生誕祭
#棗恭介生誕祭2021

13年後、30歳(はるかな誕生日SS_2020)

「スミマセン、間に合いませんデシタ」
 スーツ姿の葉留佳が佳奈多に頭を下げている。やはりスーツ姿の佳奈多は、黙々と自分の作業をこなしていた。オフィスビルの1フロア、弁護士事務所の一角。ここは佳奈多の職場。そんな場所にわざわざ押しかけて、妹の葉留佳は姉の佳奈多に頭を下げていた。
「…何の話?」
 顔を上げず手も止めないまま、佳奈多は葉留佳に返答した。
「私と姉の記念すべき生誕30周年祭に相応しい贈り物を用意しようと全国の百貨店を巡って商品を吟味しようと考えていたのですが、ナントカコロナの影響でそれもままならなくなってしまったのデス」
「変な言い訳しなくて良いわよ」
「ハイ」
「私も何も用意していないし」
 佳奈多の目線は書類に向かったままだったが、しかし目は少し泳いでいた。
「──だいたい、30歳の誕生日を祝うって何? 30になるのがそんなにおめでたいの? 参議院選挙に立候補出来るようになる以外に何かメリットでもあるのかしら? 女子高生に中年老害呼ばわりされて尚それを補って余りある利点が何か30歳にあるとでも言うのかしら?」
「お言葉ですが姉上、最近の女子高生はそういう事はあまり言いませんヨ」
「そう。──まあ、これに関しては、あなたの方が近いところにいるのだから、そのまま受け入れる事にするわ」
「それは精神年齢が、という意味では無いですよネ? はるちん、これでも大学で数学を教える立場なので精神年齢が高校生並みというのはいろいろと問題があるのデスガ」
「その問題は自分で解決なさい」
「え? 問題が存在するように聞こえるのですガ」
 姉妹が押し問答をしていると、佳奈多の背後にある窓、それを清掃する人間が乗るゴンドラが降りてきた。
「話は聞かせて貰っ、、た、、、ぞ、、、。おい、この窓開かないぞ」
 外には窓を開けようと必死にしがみついている棗恭介が貼り付いていた。
「当たり前です。今時のオフィスビルの窓が外から開くとでも?」
「『話は聞かせて貰ったぞ、ガラッ』と格好良く決めたかったんだがな」
「私の知った事ではありません」
「と言うか何やってんですカ恭介さん」
「見ての通り、なかなか就職が決まらないので食いつなぐ為に窓掃除のバイトをしている」
「イヤ、就活の状況まで訊いたつもりはなかったんデスガ…なんかスミマセン」
「いいって事よ…それよりも、外から開かないなら中から開けてくれないか?」
「入りたいならちゃんと表に回って入って下さい。無料相談は30分までです」
「つれない事言うなよ」
「今のあなたのみっともない姿を動画にとって、直枝に送ってもいいんですよ?」
「待ってくれ、それだけは勘弁してくれ。理樹にはこんなみっともない姿は見られたくない」
「だったら真面目に仕事して下さい」
「そうさせてもらいます。チクショウ、こんな事なら労働相談を装って表から入ればよかった」
 恭介の乗ったゴンドラはゆっくりと上に戻っていった。
「やはは…何やってんですかね恭介さん」
「知ってたんでしょう?」
「え? 何をデスカネ。世界の秘密の話デスカ?」
「棗恭介が今日このビルの窓掃除をする事」
「あ、あー、それ。いやーびっくりデスヨネー。偶然ってあるんですねー。恭介さん懐かしいなー」
「私は既に知っていたわ。2週間前に窓掃除の告知があったときに、何か怪しいと思って清掃員の名簿も出すように管理室に要求したの。そこに棗恭介という名前があった。だから私は驚かなかった。そして──」
 佳奈多は顔を見上げて、真っ直ぐに葉留佳の顔を見た。
「あなたは私が平然としている事に驚かなかった」
「え? いやーだって私の姉はこんな事では動じない冷静沈着な人だと」
「いうわけでは無い事は、あなたはよく知っているでしょう?」
「ハイ」
 そこで、佳奈多のスマホの着信音が鳴った。佳奈多がスマホを手に取ると、理樹からのメッセージが届いていた。
『佳奈多さん。ひとまず12人で予約入れたよ。全員来れるかはわからないけどね』
 そういうことか、と佳奈多はつぶやき、そして返信した。
『大丈夫。全部手筈は整っているようだから』
 そう打ってから、佳奈多はスマホの画面を葉留佳に見せた。
「そういう事で良いのよね?」
「いやー、佳奈多先生にそこまで先回りされてしまっては」
「私は何もしていないわ。…何も、ね」
 そう言って佳奈多はフッと含み笑いをした。葉留佳もそれを見てやははと笑った後、腰をかがめて佳奈多に敬礼した。
「ではワタクシ、そろそろバイトが終わったであろう恭介さんを回収しに行って参ります」
 そう言って葉留佳は足早に事務所を去って行った。入れ替わるように、佳奈多の同僚が席に近づいてきた。
「妹さん? 羨ましいわね」
「羨むような子では無いです。見たとおりのああいう子です」
「そう?」
 ふふふっ、と同僚は笑い、言葉を継いだ。
「でも見た目はそっくりね。私、二木さんかと思ってそのまま素通りさせちゃった」
「そうですか。──似てますか」
 一瞬微笑んだ後、佳奈多は立ち上がり、脇に掛けてあった鞄を肩にかけた。
「でも次からは気をつけて下さいよ。機密情報とかもあるんですから」
「そうね。さっきの変なイケメンみたいな人も世の中にはいるみたいだし」
「気になりますか? あの人の事。紹介ぐらいはできますよ」
「やめておくわ。どうせ彼女いるんでしょう?」
「どうなんでしょうね。そこも訊いておきます」
 そう言って佳奈多は、机の横を通り抜け、出入り口に向かう途中で一端立ち止まって振り返った。
「私、今日はこれで上がりますので」
「ええ。楽しんでらっしゃい、誕生会」
「そうさせてもらいます」
 そう言って立ち去る佳奈多の表情は、いつもよりも少しだけ柔らかいものになっていた。

5月4日は棗恭介と露崎まひるの誕生日

棗恭介と露崎まひるの誕生日ということで、1本作りました。
1人で先程一晩でコピペで作ったものなので、5/6頒布のコピ本には掲載されません。

#棗恭介生誕祭2019
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#露崎まひる

姉妹歌劇リトバスタァライト

レビュースタァライト、なんか凄いですね。久々にドハマりするコンテンツに出会いましたヨ

うさささ

@9scp
「理樹君はどっちも左?」
「そうだね」
「そう。じゃあ左は直枝ね」
「え?うん」
「じゃあ右が上」
「佳奈多さん何指組み替えてるですかっ」
「ち、違うわっ、右が自分なんて思ってないわよ!」
「俺は最初から左が下だ」
「棗先輩はあっち行ってください!」
「ここには左を下にしたい者が多いからな」

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※2015/7/15Twitter投稿SS

マサトクロス7

「『戦争なんてくだらねえぜみんな俺の筋肉を見ろおぉぉ!』そう叫び突っ込んでった真人は朱鷺戸沙耶に撃ち抜かれ笹瀬川と取巻に踏みつけられ風紀委員長二木に説教された」
「何故叫びは響かなかったのでしょうか」
「言葉を纏ってなかったから、ですね」
「そうだ」
「あの、服では無く?」
 #KeySS

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※2016/4/28Twitter投稿SS

SS祭大学理学部 空想物理学特別講義I

SS祭大学理学部 空想物理学特別講義I

監視役、佳奈多に「みなみけ」の話をする。

葉留佳、初を鶏肉で釣ろうとする。
佳奈多が釣りと釣り行為は違うと指摘する。

葉留佳、クドをけしかけて佳奈多を釣ろうとする。
クド、赤マルソウの醤油で佳奈多を釣ろうとする。
クドはお金が無くてと弁解する。

佳奈多、理樹達の教室に怒鳴り込む。

恭介、「三枝葉留佳の存在位置は、常に確率論的にしか語ることが出来ない。仮に位置を補足出来ても、今度は三枝葉留佳がどんな行動を取るかわからない。これは即ち、ハイゼンベルグの不確定性原理でいうところの、位置と運動量は同時に計測出来ないという定理に該当する」
佳奈多、「どうしてこう、量子力学はおかしな理屈の材料にされてしまうのかしら…」

三枝葉留佳は量子的存在である。

量子なら量子テレポーテーションが可能である、理論上は。

量子テレポーテーションは対になる量子が必要になるが、葉留佳 は佳奈多と対になるので問題無い。

葉留佳も佳奈多に変身したことがある。バッドエンド、理樹の軽いトラウマ。

量子テレポーテーションには光ファイバーが必要。

三枝葉留佳ファイバー
三枝葉留佳繊維→かっこ悪い

繊維である必要はないのではないか

放送大学
「佳奈多さん、AIRは知ってるんですね…」

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※2016年頃にどこかに投下したもの? AIR15周年企画向け?

恭介リタリン

リタリンはメチルフェニデートを含有する向精神薬、だが理樹はあーと鈴を連れてきた。精神が疲弊していた俺は二人に処方箋と言われ書類にサインしてしまった。18歳の誕生日、あーはあの日の婚姻届を差し出してきた。これ役所に出せるの何時だっけ… 

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※2016/5/3Twitter投稿SS 

ローストチキン

商店街でいつも世話になってるからとローストチキンの余りを貰った。俺の周りには満足した豚か不満足なソクラテスしかいないので、有月にあげることにした。そしたら、妹狙いですか?と怪訝な表情をされた。俺は(21)じゃない理樹が好きだと何度言えば

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※2016/12/25Twitter投稿SS