二人とも、沈黙していた。
俯いたまま。
真剣な眼差しで。
俺も香里も、暫くそのままだった。
その沈黙を、タイマーの電子音が打ち破る。
祐一「・・・3分って長いな。」
香里「どうしてカップ麺作る時って、黙っちゃうのかしら。」
祐一「恥ずかしいからじゃないか?」
香里「何が。」
祐一「さあな。」
二人とも用意してあった自分用の箸で食べ出す。
以前、百円ショップで買ってきた奴だ。
流し場には「割り箸は洗って再利用すること」などという張り紙がしてあるが、さすがにそんなことをするつもりはない。
香里「ねえ。」
香里が話しかけてくる。
香里「こうやって、二人で向かい合ったまま黙って、それで仲良く食事してるのって・・・」
祐一「ん?」
香里「恋人同士みたいと思わない?」
祐一「思わない。」
香里「・・・・・・。」
しまった、即答はまずかったかも。
香里「相沢君。」
香里が身を乗り出してくる。
俺は、反射神経で身をひいてしまう。
香里「・・・どうして逃げるの。」
祐一「いや、逃げたわけじゃない。ただ、俺の中に眠る自然防御反応が危険の事前予測を・・・」
香里「危険って何。」
祐一「え?そ、それはつまり・・・・」
1.殴打される
2.催眠術をかけられる
3.貞操の危機
祐一「さあどれだ」
香里「3。」
祐一「そうか、3か。って、なにぃ!」
俺は、今度こそ自分の意志で身を引いた体勢を取る。
それを見て香里は、クスクスと笑った。
香里「相沢君って、やっぱりおもしろい。」
祐一「そ、そうさ。俺はコメディアンだからな。コメディアンといっても、アメリカに住んでるいとこのディアンとは関係ないぞ。」
香里「誰それ。」
祐一「親父がイエメンに赴任しているときに、現地のロースクールで知り合ったんだ。今は確かNASAにいるはずだ。」
香里「何でロースクールからNASAに行くのよ。」
祐一「いや、それ以前に俺がロースクール行けるほどの頭持ってるとは思えないぞ。」
香里「それもそうね。」
・・・はっきり肯定されても、悲しいものがあるが。
香里「ねえ、相沢君。お父さん、何の仕事してるの?」
親父の仕事、か・・・・
祐一「インターポール。」
香里「え?!」
祐一「埼玉県警と協力して、国際指名手配中の窃盗犯を追っている。」
香里「なにそれ」
祐一「ちなみにその怪盗は、ある高名な大怪盗の孫を自称していて・・・」
香里「相沢君。冗談ばっかりだと、却ってつまらないわよ。」
祐一「・・・・・・。」
香里「で?相沢君のお父さんは、何をしてるの?」
祐一「ただのサラリーマンだよ。転勤の多い。」
香里「サラリーマンかぁ・・・。」
暫し、黙り込む。
香里「相沢君の家族って、もっと普通じゃない仕事かと思った。」
祐一「失敬な。」
香里「だって、秋子さんとか・・・・」
そう言って、ふと思い出したように言う。
香里「・・・名雪の、オジサンになるわけよね。」
祐一「あ?あ、ああ。」
香里「ねえ。名雪のことは、どう思う?昔は好きだったの?」
祐一「え?!」
・・・・・・・。
香里「・・・・・・・・。」
祐一「・・・・・・・・。」
香里「・・・・・・・・。」
祐一「・・・・・・・・。」
香里「・・・・・・・・。」
祐一「さ〜あ、部活しなきゃ。」
俺は、半ばごまかすように、手元にある資料を広げた。
が、その資料が突如目の前から消える。
祐一「????」
資料は香里の手にあった。
祐一「・・・何のつもりだ。」
香里「別に。ちょっと相沢君の邪魔したくなっただけ。」
祐一「それが部長のやることか?」
香里「ええもちろん。」
北川「なあ、栞ちゃん・・・・」
栞「なんですか?襲ったりしたら許しませんよ!」
北川「何でそうなるんだよ・・・。」
栞「じゃあ、何ですか?」
北川「・・・部室行って、どうするつもりだ?」
栞「え?」
北川「美坂・・・お姉さんと相沢が二人でいるところに乗り込んで、それでどうするつもりだ?」
栞「え?そ、それは・・・・」
北川「二人が怪しい関係になってないか確認して、それでもって二人きりの夜を妨害するか?」
栞「え、あ、はい、そうです、そうするんです。」
北川「そうか・・・・・。」
栞「北川さん・・・。もしかして、私を連れ帰ろうとか思ってません?」
北川「もちろん、隙あらばそうするさ。」
栞「わ、ひどいです!そんなことする人嫌いです!」
北川「人の恋路を邪魔するやつの方が酷いやつだと思うぞ。」
栞「え?え、だって、それは・・・・・・」
北川「今夜は水瀬とゆっくり将来について語ろうと思ってたのに・・・」
栞「は?あ、そ、そっちのはなしですか。ふう、びっくりしました。それならいいんです。」
北川「なんかどうでもいいみたいな言い方だな。」
栞「はい。・・・じゃなくて、えっと、今は私の恋路の方が大事なんですっ!」
北川「私の恋路ねえ・・・・。」
一息ついたあと、北川は続けた。
北川「そんなに相沢のこと好きか?」
栞「・・・・はい。大好きです。ってなに言わせるんですか!はずかしいですっ!」
北川「そんなに好きなら、何で相沢と別れたんだ?」
栞「・・・・・・。」
北川「いや、昔のことはいいや。それを置いといても、何でお姉さんと相沢がいい感じになちゃうように仕向けたりするかな?」
栞「仕向けてなんか無いです・・・・」
北川「栞ちゃんにそんなつもりが無くても、結果的にはそういう事になってるぞ。」
栞「・・・・・・・。」
北川「ま、言いたくないならいいけどな。人生いろいろだし。あ、プレハブ棟見えてきたぞ。」
香里から資料を取り返した俺は、黙々と作業をしていた。
香里はものすごく抵抗したが、結局俺が力業で奪ってしまった。
・・・って、これじゃぁなんか、俺がとんでもない犯罪者みたいじゃないか。
何故か後ろめたい気持ちになって、ちらりと香里の方を見上げる。
香里は黙々と作業をしていた。
良かった。さすが香里だ。
得てしてこんな時、自分が悪い癖にふてくされた顔してるやつがいるからな。
安心した俺は、再び作業に取りかかろうとした。
香里「祐一。」
祐一「お?何だ?」
ん?
香里「別に。呼んでみたかっただけ。」
祐一「なんだよそれ。」
香里「だって、ほんとにそうなんだから。仕方ないでしょ。」
祐一「へいへい、左様ですか。」
再び、沈黙。
俺は作業に集中
できない。
何故か、集中力が途絶えてしまった。
というか、さっきの香里の言葉が気になる。
香里はと言えば、何事もなかったかのように、作業に没頭していた。
俺の気も知らずに。
・・俺の気ってなんだ。
くだらん。
俺は頭を後ろ手に組んで、体を反らした。
香里「集中でき無くなっちゃったの?」
祐一「い、いや。全然そんなこと無いぞ。」
別に正直に答えても良さそうな気もするが。
何故か、はぐらかすようなことを行っていた。
香里「そう。」
そう言って香里は、再び目線を戻した。
何故か、「ふふっ」と笑ったような気がした。
北川「この階段を上がって二つ目のとこが部室だ。じゃあな。」
栞「『じゃあな』じゃないですっ。北川さんも来るんですっ!」
北川「やれやれ。なんで俺がこんな目に・・・・」
栞「北川さん、なんだか祐一さんみたいです。」
北川「何という侮辱。」
栞「気にしないでください。さあ、乗り込みますよ。ぐっ」
北川「そんな気合い入れなくても・・・」
「・・・・・がひとつ・・・・・」
からん。
栞「え?今北川さん、何か言いました?」
北川「『そんな気合い入れなくても』以外言ってない。」
「・・・・・がふたつ・・・・・」
からん。
栞「・・・なんか、上の方から声しません?」
北川「・・・みたいだな。」
「・・・・・がみっつ・・・・・」
からん。
栞「き、北川さん。先に行って見てきてくださいっ!」
北川「ちょっと待って、なんで俺!」
栞「いいから、こういうのは北川さんの役目なんですっ!」
新濃「・・黒大豆がよっつ・・・・」
からん。
北川「・・・・・・・・・。」
栞「・・・・・・・・・。」
新濃「・・黒大豆がいつつ・・・・」
からん。
栞「・・・な、なんですかあの人っ!何やってるんですかっ!」
北川「何って・・・黒大豆数えてるんじゃないか?」
新濃「・・黒大豆がむっつ・・・・」
からん。
栞「どうしてそんな事してるんですかっ!」
北川「・・・俺に訊かれても・・・・」
新濃「・・黒大豆がななつ・・・・」
からん。
栞「け、け、警察呼んだ方が良いんじゃないですか?!」
北川「・・・ここ一応学内だしなあ。それにあれ、確か郷土研究部の前部長だったと思う・・・」
新濃「・・黒大豆がやっつ・・・・」
からん。
栞「前部長なら、何やってもいいんですかっ!」
北川「いや、一応部室の前だし・・・・」
新濃「・・黒大豆がここのつ・・・・」
からん。
耐えきれなくなった俺は、ついに香里に話しかけた。
祐一「なあ、香里・・・」
香里「なあに?」
祐一「なんでもない。」
香里「そう。」
・・・終わってしまった。
変わったことと言えば、香里がにこにこし出したことぐらいだ。
祐一「なあ、何がそんなに嬉しいんだ?」
香里「相沢君が話しかけてくれたから。」
祐一「ふーん、そうか。って、え?!」
困惑してしまった。てっきり「『別に』といういつもの答えが返って来るものと思っていたから。
祐一「え、え?なんで?なんで話しかけられたぐらいで嬉しいんだよ。」
香里は、今度は呆れたような顔になった。
香里「説明しなきゃ解らないの?」
祐一「え、い、いや、その、はい、いえ・・・」
香里「はあ〜・・・・・・」
がっくりと肩を落とす香里。
香里「これじゃあたし、バカみたいじゃない・・・・」
祐一「・・・・・・・。」
いや、本当は解っていた。解ってるはずなんだけど・・・
香里「鈍感。」
怒った顔で、香里が言い放つ。
祐一「あ、ああ、そうさ。俺は鈍感さ。悪かったよ。鈍感な俺が悪かったよ。」
香里「・・・・・・。」
祐一「お、俺は、鈍感だから、わからないんだよ。はっきり言われなきゃ、解らないんだよ!」
香里「・・・はっきり言えばいいのね。」
祐一「え?」
香里「そうよね。最初から、はっきり言ってれば良かったのよね。」
祐一「・・・・・・・。」
香里「いい?いうわよ?」
祐一「(ごく)」
新濃「・・黒大豆が36こ・・・・」
からん。
栞「ど、どうするんですか北川さんっ」
北川「どうするって・・・!俺は別に」
新濃「・・黒大豆が37こ・・・・」
からん。
栞「北川さんっ!行って、追っ払ってきてくださいっ!」
北川「お、俺、あいつ苦手なんだよっ!」
新濃「・・黒大豆が38こ・・・・」
からん。
栞「おとこのこでしょっ!」
北川「男の子だからこそ苦手なんだよっ!」
新濃「・・黒大豆が39こ・・・・」
からん。
香里「・・・・・・。」
祐一「・・・・・・。」
香里「・・・いい?言うわよ?」
祐一「お、おう。言ってくれ」
香里「・・・・・・。」
祐一「・・・・・・。」
香里「・・・・・・。」
祐一「・・・・・・。」
香里「・・・・・・。」
祐一「あ、あのさ。口で言うのがはずいんなら、黒板つかってもいいぞ。」
香里「や、やめておくわ。」
祐一「そ、そうか。」
香里「ちゃ、ちゃんと口で言うから。」
祐一「な、なら、さっさと済ませた方が良いな。」
香里「そ、そうね。」
祐一「・・・・・・。」
香里「・・・・・・。」
祐一「・・・・・・。」
香里「・・・・・・。」
祐一「・・・あ、あのさ。テープレコーダーあったんじゃないか?あれ使ってもいいぞ。」
香里「や、やめておくわ。」
祐一「そ、そうか。」
香里「ちゃ、ちゃんと直接言うから。」
祐一「な、なら、さっさと済ませた方が良いな。」
香里「そ、そうね。」
祐一「・・・・・・。」
香里「・・・・・・。」
祐一「・・・・・・。」
香里「・・・・・・。」
祐一「・・・あ、あのさ。電話使ったらどうだ?あれなら、まだ直接に近いぞ。」
香里「や、やめておくわ。」
祐一「そ、そうか。」
香里「ちゃ、ちゃんと面と向かって言うから。」
祐一「な、なら、さっさと済ませた方が良いな。」
香里「そ、そうね。」
祐一「・・・・・・。」
香里「・・・・・・。」
祐一「・・・・・・。」
香里「・・・・・・。」
祐一「・・・あ、あのさ。俺、耳ふさいでてもいいぞ?それだったら言いやすいだろ。」
香里「や、やめておくわ。」
祐一「そ、そうか。」
香里「聞こえなきゃ意味無いでしょ。」
祐一「な、なら、さっさと済ませた方が良いな。」
香里「そ、そうね。」
祐一「・・・・・・。」
香里「・・・・・・。」
祐一「・・・・・・。」
香里「・・・・・・。」
祐一「・・・あ、あのさ」
香里「も、もういいわよ。あたしがさっさと言えば済むんだから。」
祐一「・・・・・・・。」
香里「あ、あたし・・・・」
祐一「・・・・・・・。」
香里「・・・・・・。」
祐一「・・・・・・・。」
香里「あたしっ。相沢君のことが好きよっ。もちろん、友達としても好きだけど、もっと、別の意味でっ。そう、『相沢君』じゃなくて、『祐一』って呼びたいの、本当はっ!」
新濃「・・黒大豆が53こ・・・・」
・・・・・・・。
新濃「・・・・・・。」
栞「・・・・おとしませんね。どうしたんでしょう。」
北川「無くなっちゃったんじゃないか?」
新濃「やっと、決着着いたか・・・・」
栞「け、決着着いたそうですよっ」
北川「う、占いだったのかな?黒大豆占い?」
新濃「・・・さて。そこのお二人さん。」
栞「こ、こ、こ、こ、こっち来ますよっ!」
北川「う、うあ、うわ、どうしよう!」
新濃「どうかね。これから、蕎麦でも食いに行かんかね?」
北川「そ、ソバっすか?!い、いいっすねぇ〜」
栞「北川さん!同意してどうするんですっ!」
新濃「そうかそうか、じゃあすぐ行こう。二人とも、今日は私のオゴリだ。」
栞「え、えぇ〜!私も行くんですか?!」
祐一「・・・・・・・。」
香里「・・・・・・・。」
祐一「・・・・・・・。」
香里「・・・言ったわよ。」
祐一「お、おう。しかと聞き届けたぞ。」
香里「・・・・で?」
祐一「え?」
香里「返事は?」
祐一「へ、返事ですか?!」
香里「これからあなたのこと、『祐一』って呼んでいいの?」
祐一「そ、それは全然かまわないぞ。」
香里「OKと受け取っていいのね。」
祐一「え、えっと、それは・・・・」
香里「・・・・・・・。」
北川「あ、あの、新濃さん・・・でしたっけ?」
新濃「何かな、立った髪がプリチィな北川君。」
北川「え、えっと、何やってたんですかあそこで?なんか、黒大豆がどうとか・・・」
新濃「ああ、あれか・・・・」
北川「何意味ありげに空見つめてるんですか」
新濃「北川君。星は何で出来てるか、知ってるかね?」
北川「こ、恒星なら水素でしょ。」
新濃「水素か・・・・。北川君、君は現実主義だね。」
北川「はあ。」
新濃「確かに夜空のあの光は、何億年も前の核融合の光さ。だけどね、それが我々の心に届いたとき。それは、元あるものとは違う姿に変わるとは思わないかね?」
栞「な、なに言ってんですかこの人。」
北川「しらねーよ。夜中に黒大豆数えるようなやつの考えることなんか、解るわけねーだろ」
新濃「・・・あの二人も、今頃は輝く星になっているのかな。」
栞「え?!」
新濃「・・・昔の人は言ったよ、夜空のお星様は、みんなこの地上で亡くなった人が生まれ変わったものなんだって。」
北川「ちょ、ちょっと待て。それって!」
栞「二人って、祐一さんとお姉ちゃんのことですか?!」
新濃「命は儚きもの。心は輝けるもの。」
北川「え、え!まさか、まさか、まさか」
栞「心中?!」
新濃「そう、こんな言葉がある。『命短し、恋せよ乙女』・・・」
栞「い、いやあぁ〜〜〜〜!」
北川「み、美坂、相沢・・・くそ、俺がもっとしっかり応援してやっていれば・・・」
栞「私が、私がいけないんですっ!二人の間に割って入ったりするから・・・えぐっ」
北川「な、泣いてる場合じゃないぞ!まだ、今行けば助かるかもしれん!」
栞「え、えぐっ、そ、そうですね!」
新濃「端から見ればほんの小さな光でも、その心の内では大きな輝きであったりするのだよ。嗚呼二人の未来に幸あれ。」
新濃「・・・いないな。何だ、蕎麦嫌いなら、最初からそう言えばいいのに。」
香里「ねえ。」
祐一「はい。」
香里「あたしちゃんと言ったわよね?!」
祐一「はい。しかと承りました。」
香里「あたしの気持ち、はっきり解ったわよね?」
祐一「はい。」
香里「だったら、それに対する返事を聞かせて欲しいわ。」
祐一「は、はい。それは・・・・」
香里「・・・・・・・。」
祐一「・・・・・・・。」
ばたんっ
栞「おねえちゃぁん!祐一さぁん!」
北川「美坂ーっ!相沢ーっ!」
香里「な・・・・・・!」
祐一「何だ、何が起きたんだ一体?!」
がばぁっ
栞「お、おねえちゃん!生きてるの?死んでないの?!」
香里「な、なに言ってるのいきなり!」
北川「脈良し、息良し、瞳孔良し」
栞「い、生きてるんだ・・・・!生きてるんだぁ!」
祐一「お、お前ら何を言って・・・」
栞「えぐっ・・・おねえちゃぁん・・・・」
香里「なんなの!北川君になんかされたの?!」
北川「相沢ぁ〜、ヤなやつだけど、生きててくれて良かったよ〜」
祐一「どわぁ〜、抱きつくんじゃねぁ!そんな性癖はねえ!俺は男とやる趣味はねェ!」
蕎麦屋。
新濃「オヤジ、ここの蕎麦粉は、北海道産かい?」
オヤジ「悪いね、輸入物だよ。」