おもいでにかえるものがたり






  7年前。北の町にも、夏がやってきていた。

秋子「あらあら、早かったのね。」

名雪「わあい、ゆういちが来た〜、ねーねーあっち行ってあそぼっ」

祐一「・・・・・・・。」

相沢母「それじゃお姉さん、よろしくお願いね。」

秋子「はいはい、わかってますよ。」

名雪「ゆういち〜どこいくの〜。わたしと遊ばないの〜?」

秋子「・・・相変わらずですね。」

相沢母「ええ、友達もいないみたいだし・・・。もう少し、人付き合いのできる子になってくれるといいんだけど」
 
 
 

名雪「・・・ゆういち、どうして無視するの?」

祐一「・・・・・・。」

名雪「わたしのこと、嫌い?」

祐一「別に嫌いじゃないけど・・・」

名雪「じゃあ、あそぼっ!」

祐一「・・・なんでそうなるんだよ。」
 
 
 

美坂母「香里、これから栞を病院に連れてくから。帰り、遅くなるかもしれないからね。」

香里「うん、わかった。」

美坂母「出かけるときは、ちゃんと鍵かけてね。」
 
 

香里「・・・出かける用事なんてないのに。」

香里「誰も遊びに誘ってこないんだもん。あたしも誘ったりしないもん。」

香里「嫌われてるのかな・・・」

香里「・・・なによっ。ちょっとテストの点が良くて先生に褒められるからって、どうしてこんな扱い受けなきゃいけないのよっ」

香里「ふんだ。要するに、あんたたちがお馬鹿なだけじゃない。ガキなだけじゃない。」

香里「見てなさいよ。10年後に笑ってるのはどっちだと思ってるのよ。」

香里「・・・うちにいてもつまんない。外にいこーっと。」
 
 

名雪「ゆーいちー。ゆういちどこ〜?出てきてよ〜。」

秋子「あらあら、また祐ちゃんに逃げられちゃったの?」

名雪「うん・・。リアルおままごとで虐げられる夫の役やらせたら逃げちゃった・・・」

秋子「あらあら。それはちょっと、名雪が悪いわよ。」

名雪「うん、反省してるよ・・・」

秋子「祐ちゃんが戻ったら、ちゃんと謝るのよ。」

名雪「うん。ちゃんと見つけだして、今度は大事にするよ。」
 
 

祐一「・・・何がリアルおままごとだよ。ばかばかしい。」

祐一「だいたいあれって、臼井義人の著作権が絡んでるんじゃないのか?」

祐一「だから名雪って嫌いなんだよ。べたべたしてくるし。」

祐一「女の子って、いじめるかじゃれついてくるかだもん。女の子って嫌いだ。」

祐一「男の子も嫌いだ。下品だし、乱暴だし。」

祐一「・・・みんな嫌いだ。人間なんて嫌いだ。」
 

キキイーッ
バタン

運転手「バーロー、気をつけろ!って狐に言ってもしゃあねえか、くそ。」
 

ブゥン

祐一「危ない運転するなあ。社会が悪くなってる証拠だよ。・・・・あ。」

「あう〜・・・」

祐一「お前・・・さっきの車にひかれたのか?」

「あう・・・・・」

祐一「・・・怪我してるよ。」
 
 

香里「あの男の子・・・見ない顔だな。」

香里「引っ越してきたのかな。親戚の家に来てるだけとか。」

香里「あたしと同い年かな。すれた感じするから、もしかして上かな。」

香里「・・・ちょっといいかも。」

香里「な、なに言ってるのよあたし。あたしが、そんなものに興味持つ訳ないでしょっ」

香里「あたしは・・・その辺のバカと違うんだから・・・・」
 

キキイーッ
バタン

運転手「バーロー、気をつけろ!って狐に言ってもしゃあねえか、くそ。」
 

ブゥン

香里「あっぶない運転。ああいうバカがいるから、善良な市民が迷惑するのよ。」

香里「あれ、あんなところに狐・・・怪我してるのかしら。」

香里「あ、あの男の子・・・」
 
 
 

名雪「ゆういち〜、ゆういちどこ〜?もう苛めないから、でてきて〜」

北川「やあなゆちゃん、ごきげんいかがかな。」

名雪「・・・誰?」

北川「俺の名前は北川潤、でもオスカーと呼んでもらってかまわない。」

名雪「ゆういち〜どこ〜」

北川「ふ、さりげなく無視かい。なゆちゃんは冷たいなあ。」
 
 
 

獣医「うーん、これは、足の怪我だね。」

祐一「そんなの見ればわかります。」

獣医「ちなみに医学的な言い方をするとだね、えーと、なんだっけ。」

香里「大丈夫なのこの獣医。」

祐一「だいたい、漆原って苗字からして怪しいと思ってたんだよ。」

獣医「な、なんだと!もしやお前ら、わたしがあのアフリカマニアのH大教授と同じだと思っているのではあるまいな?ムッキー、クヤシー、サルキッキー!」

香里「そう思われたくなかったらさっさと治してよ。」
 
 
 
 
 

香里「ちゃんと治したわね、あの医者。」

祐一「ごめんな・・・」

香里「なにが?」

祐一「治療費、出させちゃって・・・」

香里「いいのよ、気にしなくて。」

祐一「僕が見つけた狐なのに」

香里「あたしだって見つけてたわよ。一足遅かっただけ。」

祐一「じゃあ、はんぶんこ、かな。」

香里「そうね、はんぶんこ。」

祐一「・・・ちゃんと返すから。」

香里「いいわよ、気にしなくて。」
 
 
 

祐一「(そろ・・・)」

名雪「あ、ゆういち帰ってたんだ。」

祐一「名雪・・・・」

名雪「ゆういちごめんね、苛めたりして・・・」

祐一「い、いいよ、もう」

名雪「・・・・・・(じー)」

祐一「な、なんだよ!」

名雪「ねこさん?!」

祐一「ね、猫なんかいないぞ。隠してないぞ。」

名雪「・・・・・・。」

祐一「ほ、本当だぞ。本当に猫じゃないんだからな。」

名雪「ホントに?」

祐一「あ、ああ。ホントにほんとだぞ。」

名雪「・・・そうだよね。猫さんだったらはっきりわかるはずだもん。」
 
 
 

香里「あの子ったら、うまいこと言ってつれて帰っちゃって。」

香里「なーにが、『半分返す代わりに、ぼくが面倒見る』よ。」

香里「最初からそのつもりだったくせに。」

香里「(くす)ま、いいか。」

香里「・・・あ、名前訊くの忘れちゃった・・・・」
 
 
 
 
 
 

祐一「危なかった。危うくみつかちゃうところだったぜ・・・」

祐一「しかしうちにつれてきただけでこれじゃ、先が思いやられるなあ。」

祐一「食料なんか、どうやって確保しよう。」

祐一「台所から取ってきたら、すぐばれるよな。」

祐一「自分の家じゃないから、ばれたらいいわけのしようもないし。」

祐一「外で買ってくるしかないのかなあ・・・」
 
 
 
 

「おねえちゃんどこいくの?」

香里「外に行くだけよ。」

「いいなあ。お姉ちゃんは外で遊べて。」

香里「別に、外で遊んだって楽しくないわよ。」
 
 

祐一「名雪、千円貸してくれ!」

名雪「ちゃんと返してよ?」

祐一「来月小遣いが入ったら、すぐ返す。」

名雪「来月にはゆういちいないよ?」

祐一「じゃあ来年だ。」

名雪「こまるよそんなの。」

祐一「いいから貸してくれ。じゃあな。」
 
 

香里「楽しくないわよ。一人だけじゃ。」

香里「・・・あたし、なに一人でぶつぶつ言ってるんだろ。」

香里「あ、あのおとこのこ・・・」

香里「よかった、また会えたんだ。」

香里「・・・いいとか悪いとかないわよ、別に。」
 
 

香里「ねえ、なにしてるの?」

祐一「・・・・・・あ。」

香里「買い物?」

祐一「・・・・うん。狐のエサ。」

香里「・・・油揚げ?」

祐一「うん。」

香里「狐はそんなもの食べないと思うけど・・・」

祐一「え?だって、よく狐の好物は油揚げって・・・・」

香里「そんなの落語の世界だけのお話よ」

祐一「でも、『狐にあぶらげさらわれた』って・・・」

香里「それはとんび。とにかく、もっと他のものにした方がいいわよ。」

祐一「うん・・・・」

香里「ほら、手伝ってあげるわ。」

祐一「え・・・あ・・・・・」

香里「ねえ、名前なんて言うの?あたしは香里。」
 
 

名雪「ゆういち、帰ってきてたんだ。」

祐一「げ、名雪」

名雪「なに、『げ』って・・・」

祐一「夕方のあいさつだ。」

名雪「そんなあいさつ知らないよ・・・」

祐一「じゃあ、今おぼえておけ。テストにでるかもしれないぞ。」

名雪「でないよ・・・」

がさがさ

名雪「・・・ねこさん?」

祐一「じゃないって言ってるのに。」

名雪「じゃあ、なに?」

祐一「・・・・・・。」

名雪「ゆういち、わたしに何か隠し事してない?」

祐一「な、なにも隠してなんかいないぞ。」

名雪「ゆういち、ウソつくとすぐわかるね。」

祐一「とにかく、そういうことだから。じゃあな、また会う日まで」

名雪「なにがそういうことなの?あ、どこいくの?」
 
 

祐一「おまたせ。」

香里「ええ、待ったわよ。」

祐一「・・・ごめん。」

香里「冗談よ」

祐一「ほら、ごはんだぞ。」

「あう〜」

香里「うふ、かわいい。」
 
 

名雪「ゆういち・・・」

北川「なゆちゃん、お悩みのようだね。」

名雪「誰?」

北川「ふっふっふ、なゆちゃんは忘れっぽいなあ。俺だよ、潤だよ。」

名雪「グラミーじゃなかった?」

北川「誰それ。」

名雪「ゆういち〜ゆういち〜」

北川「ふ、とっさにボケかい。なゆちゃんはかわいいなあ。」
 
 

祐一「ただいま・・・」

秋子「あら、おかえりなさい。」

祐一「ただいま秋子さん。」

秋子「・・・・・。」

祐一「・・・何か?」

秋子「・・・いえ、なんでもないですよ。」
 
 
 
 
 
 
 

「麦畑で、まだこない人を待ちわびる。私って健気。」
 
 
 
 
 
 
 

祐一「おいで、    。」

香里「なあに?名前つけたの?」

祐一「うん。」

香里「どうしてそんな名前なのよ」

祐一「・・・なんとなく。」

香里「ふうん・・・」

祐一「あ、こら、なめるなよ、くすぐったい」

香里「ねえ、あたしにも貸してよ」

祐一「あ、だめだよ。」

香里「いいじゃないのよ。ねえ、。」

久瀬「ほう、学年一位の優等生が、こんなところで男の子と逢い引きとはね。」

香里「く、久瀬君。」

久瀬「いかんなあ、不純異性交遊は。早速明日の児童会役員中央評議会で取り上げないと。」

香里「ふ、不純じゃないわよ!あたしたちは、純粋なおつきあいなの!」

祐一「おつきあい・・・?」

久瀬「ほほう、そうかい。しかし、若いうちは過ちを犯しやすいからね。ま、せいぜい気をつけることだね。」

香里「・・・なによっ。まじめぶちゃって。要するにからかいたいだけじゃないの。」

祐一「・・・・・・。」

香里「気にしないでね。同級生なんだけど、あたしを目の敵にしてるの。」

祐一「・・・・・・。」

香里「祐一?」

祐一「ぼくたち、別につきあってなんか・・・」

香里「え?あ・・・ご、ごめんなさい・・・」

祐一「・・・・。」

香里「祐一・・・。でも、あたし・・・・」

祐一「君は、他の人とは違うと思ってたのに。」
 
 

祐一「ただいま・・・」

秋子「おかえりなさい。」

祐一「ただいま秋子さん。」

秋子「祐ちゃん。女の子に冷たくしたら、だめですよ?」

祐一「・・・名雪のことですか?」

秋子「いえ、それもありますけど。」

祐一「・・・秋子さん、もしかして知ってるんですか?」

秋子「いいえ、私は何も知りませんよ。」
 
 

香里「・・・嫌われちゃったかな。」

香里「あたし、どうしてあんな早まったこと言ったんだろう。」

香里「あ〜、もう、最悪。」

香里「そうよ、だいたいあそこで久瀬が出てきたりするから、おかしくなったのよ。」

香里「あ〜もうムカツク〜」

香里「・・・休み開けたら、ぼこぼこにしてやる。」
 
 
 
 
 
 

名雪「ゆういち・・・・」

北川「やあなゆちゃん。今日も不機嫌そうだね。」

名雪「沢村・・・」

北川「何で沢村?!」

名雪「ゆういちが、最近わたしの知らない女の子と遊んでるらしいんだよ・・・」

北川「そうか、それでなゆちゃんは寂しいんだね。」

名雪「うん・・・・」

北川「だったら、なゆちゃんもその子と友達になればいい。」

名雪「そしたらゆういち、戻ってくる?」

北川「戻ってくるかどうかはわからないさ。でも、きっと寂しくはならないと思うぞ。」

名雪「・・・芥川。」

北川「北川だってば」
 
 

祐一「・・・・・・。」

香里「ねえ、まだ怒ってるの?」

祐一「・・・・・・。」

香里「・・・返事くらいしてよ。」

祐一「・・・怒ってないよ。」

香里「じゃあ、どうして口きいてくれないの?」

祐一「だって・・・」

香里「ねえ祐一。祐一、夏休みが終わったら帰っちゃうんでしょ?なのにこのままケンカみたいな状態でお別れなんて、あたし嫌だわ。」

祐一「あははっ、じゃれるなよお。」

「あう〜」

香里「ちょっと、人の話聞いてるの?!」
 
 
 

名雪「ゆういちっ。」

祐一「な、なんだ名雪。」

名雪「ゆういちの友達、私にも紹介してよっ」

祐一「・・・・・・。」

名雪「・・・わたし、知ってるんだからねっ。」

祐一「そうか、・・・ばれちゃ仕方ないよな・・・。」

「あう♪」

名雪「・・・へんなねこさん。」

祐一「狐だ!」

名雪「・・・これがゆういちのお友達?」

祐一「ああ、そうだぞ。他に友達なんていないぞ。」

名雪「・・・・・・・。」

祐一「名雪?」

名雪「ゆういち。わたし、ゆういちのこと信じてるからね。」
 
 
 
 
 
 

祐一「ほらほら、きつねじゃらし〜」

「あうあう♪」

香里「祐一・・。」

祐一「ほーれほれほれ」

「あうあうあうあう♪」

香里「ちょっと祐一、狐ばあっかりかまってないで、あたしの話も聞いてよ。」

祐一「ほらほら、きつねじぇらし〜」

「あう?」

香里「な、なによそれ!」

祐一「・・・・・。」

香里「・・ま、いいわ。ねえ祐一。お友達でいいの。友達ってことでいいから、休みが終わっても、手紙とか電話とか、しよ。」

祐一「・・・・・。」

香里「いいでしょ?」

祐一「・・・僕の友達は、こいつだけだ。」

香里「え?」

祐一「友達は、この狐だけだ。・・・だから、友達はだめだ。」

香里「な、なによそれ!」

祐一「・・・・・。」

香里「なによっ、狐なんか友達呼ばわりして!名前まで付けたりして!」

祐一「・・・・いいだろ別に。・・・勝手だろ!」

香里「冗談じゃないわ!」

ばっ 祐一「あ、な、なにするんだよお!」

香里「山に帰すのよ。元々野生の狐なんだから、当然でしょ。」

祐一「そんな、ぼくのたった一人の友達なのに・・・」

香里「(むっか〜)」
 
 
 

斉藤「残暑こそ、夏の醍醐味だよ。そう思わないか?ショタ一弥君。」

一弥「僕もそう思いますよ、絵無しセリフ無し出番無しの斉藤さん。」
 
 
 

祐一「ねえ、本当に捨てちゃうの?」

香里「捨てるんじゃないわっ。野生に戻すのよ。あるべき自然の状態に還すのよ。」

祐一「何もボート使ってまで・・・」

香里・・・ボートはついでなのよ。デート代わりの

祐一「え?」

香里「なん、なんでもないわっ。とにかく、あの森の岸に狐放したら、すぐ離れるのよ。」

祐一「・・・・・・。」

香里「さ、ついたわよ。」

祐一「・・・・・・。」

香里「ほら、放しなさいよっ。」

祐一「い、いやだ・・・・・」

香里「あなた、このまま一生、狐だけを友達に生きていくつもり?」

祐一「だって・・・・いいじゃないかよ!こいつは、僕の友達なんだ、狐だけが友達でも、いいじゃないかよ!」

香里「冗談じゃないわ、そんなの許さない、あたしは許さないから!」

祐一「か、香里には関係ないだろ!」

香里「(むか)関係なくないわよ!」

祐一「あ、や、やめろよ、はなせよ!」

ばぁっ

「あうぅ〜〜」

香里「あ、とんでっじゃった・・・・」

祐一「・・・・・・・・」

香里「で、でもいいじゃない、これであの子野生に戻るのよ。それが本当なのよ。」

祐一「う、う・・・」

香里「泣くんじゃないわよ。お友達なんて、これからいっぱいできるわよ。・・・あたしもいるんだし。」

祐一「う・・・・ら・・・ラスカル〜!ラスカル〜、ラスカル〜〜〜〜!!!!」

香里「な、なによ!そんなに泣くことないでしょ!狐なんかいなくても、あたしが友達になるって言ってるでしょ!」

祐一「香里は・・・・うう・・・」

香里「ちょっと、あたしじゃ嫌だって言うの?」

祐一「ラスカル、ラスカル・・・・」

香里「な、なによっ!何がラスカルよ、そんなにラスカルが大事なら、泳いで今から連れ戻してくればっ!」

どかっ!

祐一「わあぁ」

ぼしゃあん

香里「しらないっ、もう!」

祐一「うわああああぁぁぁぁんん!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

[7年後   ]
 
 
 
 

名雪「祐一、少しはこの町のこと、思い出した?」

祐一「いや・・・なんか引っかかるようなものはあるんだけど・・・なぜかよく思い出せないんだ。」

名雪「思い出したくないのかもしれないね。」

祐一「え?」

名雪「きっと嫌なことがあったんだよ。思い出したくもないような嫌なことが、この町で七年前。」

祐一「・・・・・。」

香里「おはよう、名雪。」

名雪「あ、香里、おはよう。」

祐一「・・・・・・・。」

名雪「・・・祐一?」

祐一「ごめん、名雪。俺、急に用事を思いだした。先行ってるわ。」

名雪「あ、ちょっと、祐一!」

香里「・・・・。」

名雪「・・・ねえ香里。祐一、戻ってきてから、変なんだよ。この町のことも七年前のことも、何も覚えてないって言うし・・・」

香里「そうなの・・・。」

名雪「いったい何があったのかな?香里、知ってる?」

香里「・・・・・・・・。」

名雪「香里が知るはずないよね・・・・。」
 
 
 
 
 
 



あとがき

 元ネタが「あらいぐまラスカル」だって、どこで気づきました?
「友達がいない」で気づいてたら、褒めてあげます。ぱちぱち
 
 

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