双子のパラドックス
双子のパラドックスとは、同じ年齢であるはずの双子の一方が準光速レベルの宇宙旅行に出かけた場合、ウラシマ効果によって時間進行が遅れるため、戻ってきた時には二人の年齢に差異が生じてしまう、という矛盾的現象を表す言葉である。
椋
「と言うことでお姉ちゃん。私たちは双子のパラドックスを実現する為に、これから宇宙旅行に出かけます。」
勝平
「おみやげはアルファケンタリウス星系の隕石でいいかな?」
杏
「ちょっと待ちなさいよ椋、何でラブラブカップルのあんた達が若いままで、独り者のあたしが残って年老いていく役なのよ?!」
杏
「大ありよ! 一人で年老いて寂しく暮らしているあたしの前に、突然あんた達が若い頃そのままの姿でラブラブバカップルぶりを見せつけにやってきたら・・・あたし、それ以上の人生を全うする自信なんて無いわ・・・!」
椋
「そんな事言ってお姉ちゃん。狭い宇宙船の中で、何十年も一人で生きていく自信あるんですか? 朋也君のいない宇宙船の中で。」
勝平
「朋也君って、何故か宇宙って言葉にトラウマがあるみたいだからね。一緒には乗ってくれないだろうね。そもそも春原君とラブラブみたいだしね。」
椋
「そういうわけで、私たちが乗りますね。では行ってきます。」
ことみ
「こうして柊バカップル夫婦は、地球の運命をかけて全宇宙に愛を広めるべく旅立っていったのでした。ということで後に残された藤林杏ちゃん、お困りの様子なの。」
杏
「・・・何いきなり説明口調で登場してるのよ。」
ことみ
「おとといは豚を見たの。昨日は駄犬、杏はゴリラ。」
ことみ
「私の名前はドクターことみ。ひらがなみっつでことみちゃん。」
ことみ
「著名な物理学者を父母として生まれ、天才少女としての地位を約束されたのが私。でもそれだけじゃないの。実は遺伝子操作で通常の人間ではあり得ない強靱な体力や精神力も兼ね備えているの。そんな私は、過去と未来、人と他人とをつなぐ架け橋。調整者。コーディネーターなの。」
杏
「言っとくけど、サンライズのネタ使うと、著作権とかでいろいろ面倒なことになるからね。」
杏
「善意の忠告をしてるだけでしょうがっ。・・・で、なんなの?」
杏
「そりゃ、まあね。少なくともあのバカップルに馬鹿にされるのだけは避けたい気がするわ。」
ことみ
「宇宙旅行による時間進行の遅れというのは、エネルギーと質量が等価である事に起因するの。その為に、超高速で動く物体はその運動エネルギーが質量の存在と同等の働きをし、場が時間的な進行方向と垂直に歪められて、本来あるべき経路を通れなくなってしまうの。そのとき実際に取る時間経路は、本来の経路の歪んでいない時空への射影なので、本来の経路より遙かに短いものになってしまうの。だから、歪んでいない場から見れば、それはあたかもわずかの時間しか経っていないように見えるの。」
ことみ
「逆に言えば、光速移動と等価のエネルギーを自分の周りに集めれば、場が歪んで時間進行を遅らせる事が出来るの。」
ことみ
「もちろんそれと等価の重力効果も起きてしまうから、物質構成になるべく影響が出ないように、計測可能なぎりぎりの極小時間にのみエネルギーを集めて、それを断続的に実行するの。」
杏
「いや、ま、それはいいんだけど。そもそも、そんな電波くさい話を実現する事が出来るのか、って訊きたいんだけど。」
ことみ
「他の場所では、とってもむずかしい。でもこの町なら大丈夫。よそにはない時空のひずみがあるの。きっとこの町は、過去と未来と、そして現在が交差する場所。だからそれを利用すれば、十分可能。」
杏
「ますます電波くさくなってきたんだけど。大丈夫?」
ことみ
「大丈夫。実現可能。私は世界随一の科学知識を身につけた者。そもそも、あの宇宙船を作ったのも私ことみちゃん。NASAでもあのレベルの宇宙船を作るのはまだ無理。」
杏
「科学者、って言わないあたりに一抹の良心を感じるわね・・・・。」
ことみ
「そう、私は良心に生きる女。だから信用して欲しいの。」
杏
「はあ、わかったわかった。で、どうすればいいの? どっか行くの?」
ことみ
「何もしなくていいの。そこに立ってればいいの。ただしあまり動かないで欲しいの。」
杏
「え、なんかの施設とか、そういうところ行かなくていいの?」
ことみ
「装置は巨大すぎて、地上に置くのは物騒なの。だから衛星軌道上に置いてあるの。機密保持もばっちりなの。」
ことみ
「ロシアに頼めば極秘かつ格安でやってくれるの。ロシア偉大なの。」
杏
「ああそう。そうですか。なんかもう突っ込む気力無くなってきたから、さっさと始めて。」
ことみ
「では始めます。このPC-98DO+が操作端末。」
杏
「何でよりによってそんな・・・。まあ端末だから何だっていいんだろうけど」
ことみ
「杏ちゃんのいる地平面から垂直上方向に重力場を作ります。」
ことみ
「ちょっと時間が長すぎたみたいだけど、これ以上は無理なの。」
ことみ
「ポケットにあまり物を入れない方がいいの。」
杏
「・・・ちょっとことみ、あんた、さっきから楽しんでない?」
杏
「気にするわよっ! もういいわ、さっさと止めて。」
ことみ
「終了予定時刻はとうに過ぎているわ。それでも場の発生が止まらない。強制停止信号を送っても同じ。オートチェックリストの結果は全て妥当だから、ハード面でのトラブルじゃないわ。試行結果から見て、ソフトウェアのプログラムミスも考えにくい。通信回線や制御用のグリッドネットワークの異常も考えられるけど、それならログに何らかの形跡が残るはず。でもそれもない。という事は・・・・考えられるのは、基礎理論に組み込めなかった、予測不能な事象の発生。まいったわね、こんな罠が仕掛けられていたなんて・・・。」
杏
「え? ちょ、ちょっと何言ってるの? なんか、聞いててすごく不安になるような事言ってるんですけど。しかもなんかいつもとしゃべり方違うし。」
杏
「いきなりそれかいっ! て言うか、あたしどうなるのよ」
ことみ
「心配しないで。あなた一人を見捨てるような真似はしないから。」
幻想世界 XIV
世界は閉じ始めていた。世界を動かし存在せしめるための力は、もはや無かった。
過去も未来も、そして現在すらもない、向こうの世界で言う時間という概念が存在しないのがこの世界だった。ただ唯一向こうの世界から来た異物、その存在とこの世界の存在とのひずみが、この世界を動かす原動力だった。でもそれも、もうすぐ終わる。この世界での実体を持てなかったあの人は、向こうの世界に戻る事を望み、そしてそれは実現した。そしてこの世界に残り、世界と同化する事を選んだ私は、もはや異物ではない。
だからこの世界を動かす力は、もう無い。力をなくした世界は、ゆっくりと、しかし確実に終わりに収斂していた。
季節は冬だった。それはあくまで、向こうの世界での表現だった。それでも、今のこの世界を言い表すにはそれがふさわしいと感じた。光は殆ど無かった。ただ、わずかに世界を認識できる程度しかなかった。
私はそっと目を閉じた。光を求めるその器官は、この世界ではもはや不要だと思った。そしてずっとそうしていた。終わりまでそれが続くと思っていた。光が、向こうの世界からやってきた光が私を照らすまでは――。
ことみ
「ここはどこ? 私は誰? 私はことみちゃん。」
杏
「はっ?! 生きてる、あたし生きてるのよね? それともここは死後の世界?」
杏
「ああ、ことみ! あなたも無事だったの? それとも、あなたも無事で済まなかったという事なのかしら」
ことみ
「『一人しかおらんのに、君達って言い方はおかしいやろ!』って」
杏
「こんな状況でずいぶんと冷静よね、あんたって・・・。」
杏
「ああ、わかったわかった。あたし一人しかいないのに、君達って言い方はおかしいでしょ。」
ことみ
「ほらあそこ。あそこにいる、白い服を着た、何となくONEの長森瑞佳さんに似た人。」
杏
「それはきっと言ったらいけない事よ・・・。まあ、とりあえずあの人と話をしてみましょうか。」
目を開けると、再び世界は動き始めていた。無くなったはずの光が、再び地上を照らしていた。雪原の向こうに、人が二人いた。そしてその二人が、こちらに歩いてくるのが見えた。
杏
「こんにちは。あたし、藤林杏といいます。あなた、この辺に住んでるのかしら?」
ことみ
「答えが無いの。きっと杏ちゃんのこと怖がってるの。」
杏
「あたし、そんなに怖そうに見えるのかしら・・・。」
ことみ
「怖いの。はっきり言って鬼なの。理不尽な人でなしなの。」
杏
「・・・ここぞとばかりに言ってくれるわねえ。いいわよ、ならあんたが話しかけてみて。」
ことみ
「こんにちは。私の名前はことみ。呼ぶときはことみちゃん。あなたは?」
ことみ
「夏や冬に東京の有明に集まるような人たちの事を、向こうの世界の人と表現することがあるの。」
杏
「な、な、何言ってるのよ! あた、あたしは別にそんな、そういうの興味ないし・・・そもそも東京なんか行ったことないし・・・」
ことみ
「でも地元のイベントで見たことあるの。興奮してたから声かけづらかったの。」
杏
「な・・! あ、あれは、その、というか、ということは、あんただってそのイベント来てたんじゃないのっ」
少女
「私の言ってる向こうの世界は、そういうのじゃないんです・・・」
少女
「でも、あなた達はきっと、向こうの世界の人なんだと思います。」
ことみ
「・・・やっぱり。杏ちゃんそういう人なの。」
少女
「生きる活力にあふれ、過去を忘れず、未来が存在する。あなた達にはそれが感じられます。だから向こうの世界の人です。」
ことみ
「でも杏ちゃんは過去を抹消しようとしてるの。」
杏
「うるっさいわね! で? じゃあ、ここはなんなの。あたしらのいた世界とは違うって言うの?」
少女
「はい。ここは止まってしまった者の世界。向こうの世界で止まってしまった者が再び動き出すときに、その反動を受け取る為の世界。あなた達のいた町の、そこに住む人たちの為の世界。」
杏
「よく分かんないけど、そんなのがあるんだ・・・。」
ことみ
「では、そんな世界に住んでいるあなたは何者なの?」
少女
「私は・・・誰でもないです。この世界に生き、この世界と一つになることを選んだ者です。」
少女
「何故って・・・それは、そうしないといけなかったから・・・・」
少女
「そうしないとあの人が・・・お父さんが永遠に立ち直れないと思ったから・・・」
ことみ
「それは・・・向こうの、私達のいた世界の人?」
杏
「さっき、あたしらの町の為のとか言ってたわよね。と言うことはそいつ、知ってる人じゃない?」
杏
「え、あいつ子供いたの?! いつのまに! あいつそういう事にはウブだと思ってたから、油断してたわ!」
杏
「で、なに?あんた、あいつの為にこの世界に残って尻ぬぐいみたいな事やってるって言うの? うわ、なんかそれって許せない。」
杏
「よし。今すぐ戻って、あいつとっちめてやろう。ことみ、あんた戻り方知ってるんでしょ」
ことみ
「初めて来たところだし、初めて知った世界だから、知るはずがないの。」
ことみ
「でもきっと方法はあるの。たとえばこの世界を無くしてしまって、そのエネルギーで私達を向こうの世界に押し出すとか。」
ことみ
「あなたならきっとできるの。世界と一つになっているという、あなたなら。」
少女
「でも、この世界が無くなったら。あの町の人たちは・・・」
杏
「ああ。それは別にいいんじゃない? そんな、別の世界をゴミ捨て場みたいにして生きるのって、あたしは好きじゃないし。」
杏
「何にしろ、あたしらは帰りたいわけだし。そうしてくれないかな?」
少女
「・・・わかりました。いつかはこうなるという気はしていました。今ここにあるこの世界は、今消すことにします。」
杏
「ホントに元の場所そのまんまだ。この子いなかったら、今までのこと夢で片づけちゃいそうよねえ」
少女
「この時代だと、お母さんの所に居候してるのだと・・・」
杏
「うわー、あいつそんなことまでしてるんだ! 聞けば聞く程ダメな男ねえ。」
ことみ
「確か、ご両親がパン屋をやってるとか言う・・・」
ことみ
「殴り込みって初めてなの。ウキウキ初体験なの。」
ことみ
「こんにちは。初めましてなの。今日は殴り込みに来ました。」
秋夫
「ちっ、なんだあいつにか。呼んでくるから、他の客の迷惑にならないようにしてくれよ。」
杏
「て言うか、素で会話が成立してるんだけど・・・」
朋也
「なんだ、誰かと思ったら杏とことみか。なんか用か?」
杏
「あ、朋也。なんか用かですって? あんたねえ、この子を見てもまだそんな口がきける?!」
杏
「誰、ですって?! 見損なったわよ朋也! この子は、あんたが渚に産ませた子でしょうがぁ!」
朋也
「し、知らねーよ! おい杏、これはどういうことだ! 説明しろ!」
杏
「説明なんかいらないでしょ。あんたが一番よく知ってるはずのことなんだから!」
秋夫
「てめえ、人の娘孕ませておきながらしらばっくれるとは、いい根性してるじゃねえか」
朋也
「だから誤解だって! 俺そんな事してないよ! 渚に訊いてみろって」
秋夫
「ようし、渚呼んで訊いてやる。そこで待ってろよ。逃げんなよ!」
朋也
「おもしろくねーよ! おいお前ら、これは何の冗談だよ!」
朋也
「ねーよ! だいたいその子、幾つだ? どう考えても、俺が渚と知り合う前に生まれた子だろーが!」
秋夫
「おい、渚連れてきたぞ。さあ訊いてやる、渚、お前小僧に何かされなかったか?」
秋夫
「では単刀直入に訊こう。お前、小僧に孕まされてこの子を生んだだろう。」
朋也
「だから俺に訊くなよ・・・。と言うか、お前自身に身に覚えがないなら違うだろうが。」
渚
「ああ、そうでした。私としたことが取り乱してしまいました。」
秋夫
「いや、わかんねーだろうが。例えば、夜中渚が寝ているときにこっそり部屋に忍び込んでだなあ」
渚
「ええっ! 朋也君、そんな事してたんですかっ?!」
朋也
「してねーよ! だいたい、それでも子供ができたら気づくだろーが!」
渚
「ああ、そうです。子供が出来たらさすがに気づくと思いますっ」
秋夫
「いや、わかんねーぞ。渚、こう言っちゃなんだが、お前は抜けたところがあるからな。子供が出来たのにも気づかないで、夜中寝てる間にこっそり産み落としてしまっていたって事も考えられる。」
朋也
「んなわけねーだろ! だいたい、子供生まれてたら絶対誰かが気づくだろーが!」
秋夫
「てめーが夜中に忍び込んで産湯使わせて、そのままどっかに連れ去ったんだろーが!」
渚
「朋也君、あんまりですっ! 私の子供なら、ちゃんと私の手で抱いてあげたかったですっ!」
杏
「な、なんか変な方向に修羅場っちゃってるんだけど・・・あなた、本当のところはどうなの?」
少女
「・・・この時代だと、私はまだ生まれてないはずです。私が生まれるのはもう少し後の話のはずです。」
少女
「お二人を元の所に返さないといけないと思いましたし・・・。それにどのみち元いたところに戻っても、私の存在そのものが元の岡崎汐とは変わってしまっていますし・・・」
杏
「そうなんだ・・・。却って悪いことしちゃったかな・・・。」
ことみ
「でも。あの二人があなたのお父さんとお母さんであることに、変わりはないと思うの。」
ことみ
「死んだわけでも、どこかに行ったわけでもない。たとえ時間の順序がずれていても・・・あなたにとっては、あの二人がご両親。誰にも変えられない、誰も代わりうることの出来ない存在。そう思うの。」
ことみ
「行ってきなさい。そして、その胸に飛び込んできなさい。そうすればきっと、分かってくれると思うから。朋也君、そういう人だから。」
朋也
「うおっ、なんだこの子、いきなりタックルなんかかまして来やがって!」
少女
「パパ、パパ! 会いたかった、ほんとはずっと会いたかったの・・・!」
秋夫
「てんめえ! やっぱりその子、てめえの子なんじゃねえかよっ!」
朋也
「ち、違うって! おい杏、一体何そそのかしたんだ!」
少女
「パパ・・・。パパは汐のこと、認めてくれないの?」
渚
「朋也君、その子のこと認めてあげてくださいっ!」
秋夫
「てめえ・・・ここでいやだとか言ったら、殴るぞ。」
朋也
「認めたらこの子は俺と渚の娘と言うことになるんだぞっ! あんたはおじいちゃんだぞ、それでいいのか?!」
早苗
「一体何の騒ぎですか。町新聞から問い合わせの電話が来てますよ?」
秋夫
「おう早苗。聞いてくれ、小僧が、知らない間に娘こさえやがってよお。」
早苗
「まあ、娘さんがいたんですか。それはいいことじゃないですかっ」
秋夫
「よかねーよ! 相手は渚だぞ、しかも知らない間にだぞ」
渚
「はい。私にはそういう記憶は全然無いんです。」
朋也
「それ言うなら、俺にだってそういう事した記憶はありません。」
早苗
「そうですか。お互い無我夢中だったんですねっ」
早苗
「いいじゃないですか。愛し合っていれば、そういう事もたまにあります。」
秋夫
「でもよお。俺この年でおじいちゃんだぞ? 早苗だっておばあちゃんだぞ?」
早苗
「仕方ないでしょう。今更否定するわけにもいきませんよ。」
秋夫
「けどよお。こいつらまだ高校生なのに、子供なんかこさえやがって・・・」
早苗
「何言ってるんですか。私が渚を生んだときなんか、秋夫さんまだ小学生でしたよ?」
渚
「朋也君、お父さんとお母さんも、こうして私を育ててくれました。私達も、がんばってこの子を育てましょう。」
朋也
「・・・ああ。そうだな。そういう人生も、ありかもな・・・・。」
ことみ
「うう、何だかとってもいい話なの。涙が出てきちゃうの。」
椋
「お姉ちゃん、やっぱりお姉ちゃんがへこむといけないから、予定を切り上げて戻ってきてしまいました。」
椋
「本当はアルファケンタリウスどころか火星にもいけないような宇宙船だった、ってだけなんですけど」
椋
「ってお姉ちゃん、何だか老けてます。おかしいですね、思ったよりも時間が経ってしまっていたのでしょうか・・・?」
勝平
「というより、何だか疲れてやつれたという感じなんだけど・・・。何かあったんですか?」
杏
「うん、まあ、ね。ちょっとね。いろいろ、ね。あったのよ。ねえ、ことみ?」
あとがき
とってもとっても疲れたの。